Midem(ミデム)2013 統計資料と今年の動向
本日、Midem 2013 参加者へ「リード・ミデム」から公式な統計数値と今年の動向についてレポートが届きました。来年の参加を検討されている方や今年の全体感を知るために良いレポートだったのでgetstage blogにも転記させて頂きます。
(画像:Midem公式facebookページより)
Midem 2013 統計
総合参加者数 6,400人
総合参加国数 73ヶ国
総合出展企業数 1,350社
参加アーティスト総数 450アーティスト
総合参加企業数(出展&非出展含む) 3,000社
世界の記者総参加数 350人
新進企業数 (スタートアップ企業) 250社
コンフェランス&ワークショップ総数 150
ツイート数 20,000tweet (昨年対比 32%増)
国別参加者数
日本 120人
韓国 65人
フランス 1,260人
アメリカ 740人
Midem 2013 今年の特徴と傾向
今年のMIDEMの大きな流れは3つあったといえます。
まず第1に、アーティストからフランスのSACEMやドイツのGEMAのような団体に至るまで、多くの参加者の討論の中心が、“音楽産業とデジタル業界の一体化” ということでした。
これまでのようにデジタルビジネスを別個に考える傾向はすでに全くといえるほど姿を消し、デジタル化と音楽ビジネスが自然に一体化し、協力関係を築いたという傾向が顕著だったことです。
第2にブランド(メーカー)や大手企業が活発にこの国際音楽見本市に参加したことで、これは2012年に続いて2回目を迎えた新たなMIDEMの特徴の1つです。
会場内に見られたフォード車、アメリカンエクスプレス、コカコーラ、ハイネケン、ナイキなど大手ブランドが音楽コミュニティーとのビジネスを求めて参加しました。
いかに新たな音楽ビジネスとコラボして行くか、いかに音楽でブランドを確立して行くかを探るのが彼らのMIDEM参加の目的であり、多くの新進企業、デジタル系のスタートアップと言われる若い企業が、様々なニューアイディアを披露し、これまでにないネットワークが生まれました。
そして3つ目の特徴、それはやはり何と言ってもナショナルパビリオンの増加です。
2012年からナショナルブースで減ったところは皆無、むしろ5カ国の新たな政府支援型のブースが出展しました。
開催国フランスからは文化大臣と中小企業支援省の大臣が会場を訪れ、アジアの新興国からはマレーシアのナショナルブース、また韓国は一度出展をとり止めていましたが今年再開しました。
ナショナルブースと共に、フランスに限らず多くの政府関係者がMIDEMの会場に姿を見せました。
ECの国際マーケット&サービス担当のMichel BARNIER氏(ミッシェル・バルニエール氏)は “ Music for Everyone 〜音楽をすべての人に! ” と題したセッションに登壇し、欧州に於けるデジタル化による音楽ビジネスの経済効果について語っています。
ナショナルブースの先駆けといえるフィンランドからは、政府高官が2名カンヌを訪れ、20社のフィンランド企業が集まる恒例のフィンランドブースを支援、MIDEMガラパーティーや基調講演には中国を代表するクラシックピアニスト、ランランが参加し、中国の熱心な音楽ビジネスへの意気込みを象徴したものとなりました。
この中国の台頭ぶりは2014年にかけても益々大きくなる勢いを見せており、より音楽ビジネスに力を入れて行くようです。
(画像:Midem2013公式ホームページより)
また、ロシアからは国立イノベーションセンターのマネージャーが参加、2014年にはロシアを代表するIT企業関係者を是非カンヌに同行させたいとのことです。
MIDEM参加規模数としては開催国フランスに次ぐ第2位であるドイツが中心になり、クラシック音楽部門が活発だった今年のMIDEMにはドイツ文化大臣と経済省の大臣を迎えて会場内外で多くのコンサートが開かれました。
昨年に続き、第2回を迎えた市民に解放したMIDEM FESTIVALコンサートも盛況で、会場脇に設けられたマジックミラーは連日のハッピーアワーに続いて数々のコンサートが開催され、多くのカンヌ市民を楽しませました。
2014年、MIDEMの名誉国は今話題のブラジルです。
ブラジル関連の多くの企画がすでに主催事務局の元に届いています。
全体の参加者数 6,400名 と2012年対比では7%減となったMIDEM2013でしたが、主催リードミデムは、カンヌでのMIDEMという祭典が明日の世界の音楽ビジネスを導く場になってゆけるよう、その水先案内人としてのミッションを果たせるようにと考えています。
※リードミデム公式統計資料より
私個人としては、2つめの動向としてあげられている、
「大手ブランドが音楽コミュニティーとのビジネスを求めて参加…」
「いかに音楽でブランドを確立して行くか…」
この辺は特に注目すべき動向だと感じている。
特にナショナルブランド(メーカー)程この傾向を強く感じた。